エアコン(クーラー)は24時間つけっぱなしの方が電気代が安くなるは本当?

エアコン(クーラー)をつけたり、消したりしていますか?
それとも、24時間つけっぱなしでしょうか?
都市伝説の1つに「エアコン(クーラー)は24時間つけっぱなしにした方が電気代が安くなる」というものがあります。
この都市伝説なんですが、かなり多くの人が信じています。
あなたもこの都市伝説、信じていませんか?ちなみに私は信じています(笑)
そこでこのページではこの「エアコン(クーラー)は24時間つけっぱなしにした方が電気代が安くなる」という都市伝説について、本当にお得になるのか解説します。
この記事の目次
エアコン(クーラー)で電気代が一番かかるのはどこなのか?
「エアコン(クーラー)は24時間つけっぱなしにした方が電気代が安くなる」が本当なのか解説する前にエアコン(クーラー)で電気代が一番かかるのはどこなのかを知っておきましょう。
実際に検証しました。
実験に使った部屋・気温など
- 部屋の広さ:12畳
- 外気温:約35℃
- 室温:31℃
- エアコン:一般的な家庭用エアコン
- 設定温度:26℃
- 風量:自動
この条件で実験しました。条件によってこれからご紹介する数値も変わってくるということは頭に入れておいてください。
実験開始!たった5分で1500Wに。
一番気温の高い時間帯の13時に実験開始!
すると、消費電力計測器の数値がグングン伸びていき・・・実験開始3分で消費電力は約1000Wに。
その調子で4分には約1200Wに!その後も消費電力は伸び続け・・・なんと、5分で約1500Wまで上昇しました!
LED電球が5~10W程度と言われていますので、LED電球150個以上を同時につけたのと同じだけの電力を消費していることになります。そう考えると恐ろしいですよね。
もしかしたらこのままもっと上がるんじゃないか・・・と不安もよぎりましたが、20分も経つころには室温が31℃から27℃になり、消費電力も1100Wまで減りました!
それ以降はどんどん数値が下がっていき、1時間半が経過したところで消費電力が約240Wまで下がり、安定しました。
その後も計測し続けましたが、消費電力は一定だったので、このままつけっぱなしにすれば消費電力は約240Wのままになるようです。
この検証により、エアコン(クーラー)の消費電力は起動して5分が一番高くなることがわかりました。
エアコン(クーラー)を切って、しばらくした後またつけたらどうなるのか?
次はエアコン(クーラー)を切って、室温・外気温等の条件が同じになるまで待った後に再度エアコン(クーラー)を付けたらどうなるのかを検証しました。
内容は最初の実験と同じものになってしまうので省略しますが、結論としては最初の実験と同じようなグラフになりました。
どうやら外気温・室温などの条件が同じなら何度実験してもほぼ同じ消費電力になるようです。
2つの実験で分かった電気代が安くなるかは時間次第だということ。
この2つの実験から分かったのは、24時間つけっぱなしにして電気代が安くなるかは”エアコン(クーラー)を切って、またつけるまでの時間次第”だということ。
エアコン(クーラー)を24時間つけっぱなしにした場合の総消費電力が、
エアコン(クーラー)をつけたり消したりした場合の総消費電力よりも少なければ「エアコン(クーラー)を24時間つけっぱなしにした方が電気代が安い」ということになり、
逆にエアコン(クーラー)をつけたり消したりした場合の総消費電力の方が少なければ「こまめに切った方が安い」ということになります。
どのぐらいエアコン(クーラー)をきったまま外出すると電気代が安くなるのか?
実験を進めていくうちに”ある時間”でエアコン(クーラー)をきったまま外出した方が電気代が安くなる事が分かりました。
この時点でエアコン(クーラー)24時間つけっぱなしの方が電気代が安くなるというのがウソだという事が分かりましたが、その”ある時間”というのがこちら!
戸建て(木造住宅)の場合
晴れ:約5時間半
曇り:約1時間15分
戸建て(木造住宅)の場合、家全体が日に当たっている(または外気に触れている)ので室温は上がりやすくなります。
そのため、消費電力が多く必要となるので晴れの日は約5時間半はつけっぱなしにしておいた方が電気代は安いようです。
ただし曇りの場合、日が当たらないため、室温が上がりにいのでつけっぱなしにしておいた方が電気代が安くなる時間は短くなります。
戸建て(木造住宅)の場合は買い物など少しの外出の場合はつけっぱなしにしておいても良いでしょう。
マンションの場合
マンションの場合は壁の断熱性・日の当たる面積が戸建てよりも少ないため、基本的に室内の温度が上がりにくい。
そのため戸建てと違い、エアコン(クーラー)をつけっぱなしにしておいた方が電気代が安くなるのはかなり短めの
昼間:約35分
夜間:約20分
のようです。
もちろん、部屋の広さだったり、エアコン(クーラー)の性能によって大きく変わってきます。
マンションも曇りや雨の影響を受けるので、曇りや雨の時はもっと電気代が安くなる時間は短くなるでしょう。
マンションの場合はあまりつけっぱなしにしない方が良いかもしれません。
まとめ.エアコン(クーラー)24時間つけっぱなしの方が電気代が安くなるはウソ
ここまで「エアコン(クーラー)は24時間つけっぱなしにした方が電気代が安くなる」という都市伝説について解説してきましたが、24時間つけっぱなしにしたら損をすることが分かってもらえたかと思います。
今までエアコン(クーラー)を24時間つけっぱなしにしていた人はどのぐらい家を離れるかによって、つけっぱなしにするか、消すかを判断するようにしましょう。
とはいえ、「全然条件が違いすぎて自分の家だと何分つけっぱなしなら電気代節約になるかわからないよ~!!」という方はとりあえず、30分程度の外出ならつけっぱなしにした方が電気代が安くなるということは覚えておくと良いですね。
もちろん「家に帰ってきたときに家の中が暑いのはイヤだ!」というのであればつけっぱなしにしておくのも良いですが、その場合はエアコン(クーラー)を買い替えることによって電気代が大幅に安くなることもあるので、比較的古い型のエアコン(クーラー)を使っている場合は買い替えも検討すると良いでしょう。
余談.エアコン(クーラー)豆知識
エアコン(クーラー)の豆知識をまとめました!
知っておくと意外とお得になる情報があるので知っておくと良いでしょう。
風量は弱と自動、どっちがお得?
エアコン(クーラー)の風量、弱と自動で迷ったことありませんか?
「弱だと風量が弱いから電気代がかからなそう・・・。」
「自動の方が適切に風量を切り替えてくれそう・・・。」
大体、この2つに意見が分かれます。
正解は「自動の方がお得になる」です!
風量が自動の場合は適切なタイミングで風を送るのをやめたり、風を送るのを強くしたりするのですが、弱の場合は常に風を送り続けてしまうので最終的に電気代が高くなりやすいようです。
扇風機との併用って本当にお得?
エアコン(クーラー)を使っている人、そうでなくても一度はきいたことがあると思いますが、エアコン(クーラー)と扇風機を併用すると電気代が安くなるという噂ですが、本当にお得なんでしょうか?
エアコン(クーラー)のほかに扇風機分の電気代がかかるので電気代が高くなってしまいそうな感じがしますが
正解は「扇風機と併用した方がお得になる」です。
扇風機の電気代を考慮したとしてもお得になるようです。
ただし、それは設定温度を上げた場合だけ。
当然、設定温度を変えずに扇風機を使ったら扇風機分の電気代が増えるだけなのでお得にはなりません。
なので、扇風機を導入する場合は設定温度を上げること。設定温度をあげないなら扇風機は止めておくのが正しい使い方です。
設定温度が1℃上がるとどのぐらいお得になるの?
設定温度が1℃上がると約10%の節電になるようです。
10%の節電イコール10%の電気代節約となるわけですから数百円の電気代節約効果が見込めるわけです。
上で紹介した扇風機との併用を上手く使って電気代を節約していきたいですね。